マンドリンの製作者、まとめました。【邦人製作家編】

マンドリンの製作者、まとめました。【邦人製作家編】

※2024年3月28日 追記しました!

こんにちは、坂口です。

突然ですが、ボウルバック(クラシックのやつです)マンドリンの製作家ってどのくらい知ってますか?

知ってる名前を数えてみると、意外と知らないな~ってなる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、皆さんご存じの著名な製作家から、あまり知られていないが素晴らしい楽器を作られている製作家の方などをご紹介したいと思います。(敬称略)

僕は北海道に住んでいるのですが、北海道にはマンドリン専門店が無くなかなか試奏する機会も無いので「この製作家の楽器はこういう音だ!」とかはあまり言えませんが、知ってる限り書いていきます。もし弾いたことあるよ~という方がいらっしゃれば、コメントで教えていただけると嬉しいですね。

(ここに書いてあること、特に音色の評判などは僕の個人的な感想なので注意してください!)

また地域によって、よく知られている製作家が異なる場合もあると思うので、そこらへんもご理解ください。

「新しいマンドリンを買いたい」「タイプの違う楽器を弾いてみたい」といった方や、「マンドリンを作っている人を知りたい」といった方の役に立てば幸いです。

それでは行きましょう!

知ってる人も多そうな製作者

「あ!その製作家は聞いたことある!」となりそうな人をまとめてみました。

ユーザーも多い印象なので、この記事を見てくれた人にも使ってる人がいるかもしれませんね。

落合

人気の落合です。落合楽器は、特にボディの肩の曲線部分が美しいですね。ローマ型のマンドリンって大体肩がS字みたいになってる気がしますが、そういう感じなんですかね。(?)この形が大好きです。

個人的には落合S-Sのユーロフェスティバルモデル2014が好きですね。バインディングとピックガードにゴリゴリに貝を使いまくった派手な装飾がロマンあるな~と思います。

音色に関しては、透明感と芯のある「これぞ落合」といった音色がします。あと、録音したときの聞こえ方と実際に聞いたときの聞こえ方が違いすぎない印象があるので、気になる方は青山さんや堀さんなど落合ユーザーの方の演奏を聞いてみると、実際に聞いたときのイメージが掴みやすいかもしれないですね。

堀さんの独奏です。落合のS-Hシリーズを使われていますが、めちゃくちゃいい音です。

※2024年3月28日 追記

この記事を書いたのが2023年1月30日らしいですが、実はあれ以来マンドリンを2回持ち替えることとなりました。2023年8月、9月頃に、私が師事している先生から落合S-Sを借り受けてしばらく弾いていたので、より具体的に書けそうな部分を追加していきます。

なぜかラベルのないS-S

実はこのS-S、理由は不明なのですがボディ内部にラベルがないんですよね。(偽物…?)
本物かどうかちょっとどうなんだろう、とも思いましたが、偽物だとしては音が良いので多分本物だと思います。

肝心の音色ですが、個人的には「う〜ん、合わないな」という感じでした。
いい意味でも悪い意味でも、楽器本体の持っている音色や特性がめちゃくちゃ強い感じがします。前述しているように、透明感のあって芯のある音、という感じが強いです。
誤解を恐れずに言うとすれば、奏者を選ばずに安定した良い音色を出せる、楽器として優秀な個体だと感じました。(あくまでも、私が弾いていた落合から感じとれること、としてです)

鳴りに関しては、はっきり言って微妙でした。自分がこの楽器のパフォーマンスを最大限に発揮できていないのは言うまでもないのですが、カラーチェや他の邦人製作家の鳴りと比べると、割とおとなしい印象が強かったです。
伝わると嬉しいんですが、自分は楽器としての「強さ」みたいなものをめちゃくちゃ重要視しているんですよね。イメージとしては【フルパワーで演奏しても、それに対応してくれる楽器本体の強さ】みたいなものが感じられると「ちゃんと応えてくれて弾きやすいな〜」と思うんですが、
落合に関しては「いや、ここまでの音量までしか出しません。やめてください」みたいな感じで、楽器に制限をかけられているような感覚になるな、という感覚がありました。

執筆現在、北海道に住んでいるのでなかなか落合を弾く機会がないんですよね。(理由は分からないのですが、北海道は落合ユーザーが少ない印象です。カラーチェやオールドを弾いている方が多い気がします。)それもあって、先日東京出張に行った際にイケガクさんで落合を沢山弾かせていただいたのですが、基本的なイメージとしては、前述した内容とそこまで変わりませんでした。もちろん個体差はありましたが、やはり良い意味でも悪い意味でも「落合の音」に引っ張られる印象がありました。

イケガクさんで弾き倒させていただく中で、個人的に「何これ、めちゃくちゃ良いじゃん」と思った楽器が以下のものです。

落合が出したフラットバックマンドリン【Avan.】です。
これはマジで感動しました。

フラットバック特有の箱鳴り感(楽器を中心に周辺へ広がっていくような鳴り方)が感じられつつ、ボウルバックマンドリン特有の音色のツヤ、倍音成分の豊かさが両立しており、個人的には一番しっくり来ました。

感動したのが、レスポンスの速さですね。自分が演奏する際に意識しているのは「音色の母音を作る」というところなんですが、その母音のコントロールがめちゃくちゃやりやすく、かつ思った通りに鳴ってくれるので、そのまま衝動買いしそうになりました。
あぶね〜

話を聞いたところによると、まだそこまで買われている方や使用されている方がいらっしゃらないようでしたので、皆様もぜひ一度弾いてみると良いかもしれないです。超おすすめです。

野口

野口もかなり有名なのではないでしょうか?ちなみに僕が所属していたアウロラでは、野口ユーザーが多かったです。

楽器の特徴としては、比較的初心者が手に入れやすいリーズナブルな価格帯に強いイメージがありますね。

僕も初めて買ったちゃんとした楽器は野口マンドリンだったので、野口の音を聞くと懐かしい気持ちになります。

音色の特徴としては、母音の「ア」みたいな感じで広がりのある音色な気がします。遠くに突き抜けるような音色ではなく、空間全体に広がっていくような音色がします。まさに室内楽向きという感じですかね。

一度だけ、確か150万くらいするヴィナッチャのめちゃくちゃいいやつを弾かせてもらったことがあるんですが、「あれ?家にあるヤフオクで2万で落とした野口と同じような音がするぞ?」と感じましたね。実はさっき話した、〈初めて買ったちゃんとした楽器〉は、20万くらいするのになぜか2万で落とせた野口マンドリンだったんですね。一生自慢し続けたいと思います。それはいいとして、僕の野口がめちゃくちゃいい音だったのか、はたまたヴィナッチャの音が微妙だったのかは分かりませんが、そういうこともありました。

あと、エントリーモデルは値段が上がるごとにヘッドの装飾が豪華になっていきますが、正直なところ、個人的にそこまで音色に差があるか微妙だな~とも思います。スクロールヘッドの方が上手い人感が出るのでスクロールにするといいかもしれないですね。

宮野

個人的には、初めて買うんだったらこれかな~という製作家が宮野ですね。

なんといっても最初から鳴りやすい。こと「音量」という観点だと、最強レベルで出すことができますね。もちろん大きな鳴り・音量が出せる楽器は他にもありますが、20万円前後でこの鳴りが出せるならめちゃくちゃコスパ良くない?と思います。

また楽器自体のデザインも美しいので、サークルの後輩にはまず宮野をオススメします。

あとあんまり言わないほうがいいんですけど、メルカリでかなりの美品(しかもケース付き)が~10万円程度でよく出回ってるので、「お金ないけどそこそこの楽器が欲しい!」という方にはオススメですね。

僕の後輩が楽器を買う際に、メルカリでアランフェスのカーボンケースがついたほぼ新品の宮野M-1(合計すると新品で20万は超える気が)が8万くらいで売ってたので、すぐオススメしました。結果的に後輩が購入して気に入って使っていましたが、今でも自分が買えばよかったと後悔しています。

ただ不満なのが、ギアの精度や糸巻のデザインが悪い傾向にある、ということですかね。新品なのにペグに不調があったり、ヘッドの形状に対して絶妙に合っていないペグ周りのデザインなど、金属部分に関しては「ん?」となるポイントが多い気がします。

鳴りに関しては個体差が少ない印象を受けるので、ペグの精度がちゃんとした楽器であればオススメできますね。

松島

松島マンドリンは宮野とすごく似てる印象があります。宮野同様に最初から鳴る感じがしますね。あんまり弾いたことはないですが、ペグ関連はそんなに調子が悪いイメージはないです。

個人的には松島のボディの方が好きですね。あとボディの中に張ってあるリブ補強の紙がピンクでかわいいなと思います。あとは宮野よりも若干レスポンスがいい気がします。(めちゃくちゃ細かいんですけど、自分の思うように鳴ってくれやすいという意味でレスポンスがいいな~と感じました)

こちらもメルカリで10万程度で売ってるのを見つけたので、後輩にオススメしたら購入していましたね。先ほどの例と同様にほぼ新品で、しかも僕が今使ってるクラシコAよりも爆鳴りするので、自分が買えばよかったと後悔しています。

石川

石川マンドリンはヤフオク等でかなり目にしますね。

僕の周りではあまり弾いている人を見かけないのでどういう音がするのかは分かりませんが、道外だと人気なんじゃないでしょうか。比較的リーズナブルな価格帯から高級機種まで揃ってるイメージです。

確か2年くらい前に、メルカリで「マンドリン」というタイトルでマンドリュートが5万くらい?で売られていて、速攻買われてヤフオクで転売されてましたが、確か石川だった気がします。(違ったかも)

嶋田

エンジェル嶋田さんこと嶋田マンドリンです。マンドリン製作家の中でもトップクラスに美しいデザインの楽器を沢山作っているイメージがあります。

サークルの同期に嶋田マンドリンを使っている人がいたので弾かせてもらいましたが、音色も凄く良かった記憶があります。低音弦の鳴りがバリバリしてて弾いてて楽しかったですね。
(いい楽器って低音弦の鳴りが死なないイメージがあるんですけど、気のせいですかね?)

初心者向けのエンジェルマンドリンも弾いたことがありますが、比較的買いやすい値段ながらしっかりした音が出せる印象なので、中高生の部活動やサークルに入りたての大学生などにオススメできると思います。

Twitterでピックアップとジャックが付いたマンドローネを演奏されてたのを見て「マンドリンでもやってほしいな~」と思ってました。が、後で紹介する吉元煌貴さんが既に作ってましたね。

渡辺

渡辺マンドリンもヤフオク等でかなり目にしますね。「ヘッドがかっこいいと大体高い」というイメージは皆さんあると思いますが、なぜか数万円で売られていたりするのをよく見かけます。昔の製作家の方は、ホールのラベルに依頼した人物の名前を書くと聞いていますが、渡辺の中古も同じように名前が書いてあることが多い気がします。僕は弾いたことがないので、どんな音色なんだろう~と気になりますね。

川田

弾いたことはないけど個人的にすごく好きな製作家が川田さんです。

イケガクさんのインタビューで、楽器製作に対する姿勢や考え方に共感したので、機会があれば是非弾いてみたいな~と思っています。

ヤフオクで出てるちょっと昔の川田マンドリンは、ヘッドのデザインが特徴的なものが多い気がします。最近のものはザ・シンプルといったデザインですね。どちらも凄く好きです。

イケガクさんのチャンネルで紹介されています。僕も3回くらい見ました。

田鎖

エンベルガーモデルをメインで作っている製作家の方ですね。田鎖さんのHPによると、エンベルガーの弟子であり、エンベルガーマンドリンを製作していたパスクワーレ・ペコラーロが亡くなった後、遺族から製作用の道具を一式譲り受けてエンベルガーモデルの製作を始めたそうです。(凄いですね…)

個人的に印象に残っているのは、青基調で塗装されたX1モデルや、桜をモチーフにしたピンク色の桜モデルですかね。前衛的なデザインでいいな~と思います。

知ってる人は少なめ?な製作者

「割と知らない人もいるんじゃないかな?」という製作家の方をまとめてみました。

※自分の周りではあまり聞かないな~という程度で、人気がないとか言ってるわけではないです!

横内紀夫

個人的に凄く好きな製作家です。横内マンドリンは「横内の花子」と呼ばれていますね。

特徴としては、何と言ってもシンプルを極めたようなデザインですね。ヘッドに関しては独創的な形をしていますが、ボディについては

ピックガード、無し!アームガード、無し!

みたいな、楽器として必要最小限の機能だけを残したようなデザインが凄くかっこいいな~と思います。北海道では恐らく絶対に弾けないと思うので、ヤフオクで狙ってみようかなとも思っています。弾いたことのある人、音色の感想とか教えてください。

※2024年3月28日 追記

ここまで記事を読んでくれた方々は、私が落合フラットバックを衝動買いしそうになって耐えた、ということをお伝え済みですね。
しかし、イケガクさんに行った翌月の出張にて絃楽器のイグチさんに行ったのですが、そこに横内マンドリンがたまたま置いてあり、そのまま衝動買いしてしまいました。耐えられませんでした。

見るたびに「生き物」感があるな〜と思います。もののけ姫とかに出てきそうですよね

飛行機まで時間ある&イグチさんは行ったことない、ということで、楽譜でも買いに行くか〜と思って向かったんですが、気づいたら「買います」と口走っていました。本当にアホですね

ただ、個人的には、求めている音色を完璧に表現してくれるレスポンス・感度の高さ、圧倒的な鳴りの良さから、ほとんど弾いた瞬間に「これだな」と思うくらい良い楽器だと思いました。
値段は23万くらいでしたが、正直今まで弾いたどの楽器より感動したので、やはり楽器は値段で選ばずに弾いてみた時の感覚で決めた方がいいな、と再認識しました。

特徴的なのがブリッジです。年代にもよると思いますが、私の横内マンドリン(1981年)はブリッジが金属製なんですよね。

一般的には牛骨などの素材が使われることがほとんどだと思いますが、おそらく爆音で唸るような鳴り方をする理由の一つに、この金属製のブリッジによる影響は挙げられるのではないでしょうか。

楽器の特性としては、音色のコントロールがめちゃくちゃシビアな楽器、という印象があります。適当に弾くと、アホっぽい音が出ます。一方で、明確に「こういう音を出したい!」という意図を持って演奏すると、何かしらの回答を必ず返してくれる楽器だと思います。
めちゃくちゃ簡単にまとめると【人によって合う合わないが激しく分かれる楽器】として認識してもらえればいいのかな、と思います。(自分には、すごく合いました)

イグチさんのスタッフの方曰く、入ってくることは少ない、とおっしゃっていたので、ぜひ目にされた方は一度弾いてみるといいかもしれません。ヤフオク等で見ても、クラAなどと比較すると手を出しやすい金額で出品されているケースも多いので、買ってみるのもアリかもしれないですね。

超おすすめです。

加納木魂

ショートスケールギターの製作で有名な加納木魂さんですが、実はマンドリンも作っています。こちらもシンプルなデザインで、僕の好み的にはバッチリはまってます。

YouTubeにアップされているインタビュー動画でお話しされているように、どんな材料でも、その材料が持つ良さを最大限活かして楽器を作る、という考え方に凄く共感しました。

こちらも北海道だとなかなか弾けないと思うので、機会があれば弾いてみたいですね。

ギター製作家としてのインタビューですが、すごく面白いです。

吉元煌貴

かなり特殊な形のマンドリンを沢山作っている印象があります。ディストロ M-60など、Ovationのようなサウンドホールだったり、最近だと、石橋敬三さんが使用されているピックアップ付きのフラットバックのクラシックマンドリンを製作されていたりしますね。普通のマンドリンより弦長が長くナット幅も広い、みたいな話を聞いたので、独奏向きの楽器なのかな~と思います。どういう音色がするんだろうか、と気になるので、こちらも機会があれば弾いてみたいです。

笹川慶太

北大出身の大先輩です。マンドリンの修理をメインにされてる印象がありますが、ご自身の楽器も製作されていると聞いてます。(最近はどうなんですかね…?)

個人的に、北大出身でどういった経緯で楽器製作家になられたのか、ということが気になるので、是非機会があればお話ししてみたいです。工房のTwitterを開設した後、あまりツイートされてないようなので、どういった活動をしているのか気になっています。

冨樫敬信

僕の周りではお名前を聞いたことがないので、北海道にはあまり流通していない気がします。ヤフオクでたまに「お?見たことない楽器があるぞ」と思ったら富樫マンドリンだったりします。富樫さんについてはあまり知らないので、詳しい方は是非教えてください。

米丸健二

マンドリン修理さんのFacebookでよく見ます。ピックガードの装飾に朝顔の花が描かれているものや、たしかトンボ?などの生き物が描かれた楽器を製作されていたと思います。凄く美しいので、一度でもいいから見てみたいな~と思っています。調べてみると作品の殆どが受注生産だったらしく、もし今でも御存命だったらなら僕も依頼していたと思います。

おわりに

僕が知っている限りの邦人製作家を紹介してみました。正直最後の方は僕もあんまり知らないので、ひねり出して書きました。すいません。

「こんな形のマンドリンもあるんだ!」「いろんな製作家がいるんだ!」ということが分かってもらえたらいいかなと思います。

製作家について調べるのも意外と面白いので、マンドリンという楽器そのものから興味を持っていくのもアリなんじゃないでしょうか。

8件のフィードバック

  1. こんにちは。私の花子さんは1975年製です。前の所持者様が非常に丁寧に弾かれていたので殆ど傷もなく、ブリッジは新しく替えてありメンテナンスも完璧にされていました。一番の特徴は弾き方によって音量が大きい、それも新幹線の様にまっすぐ前に音が飛び出してくるようです。弾き手のレベルが高い程、音をコントロールでき表現豊かになる、まるで弾く人を試している様な……。オケには不向きかも。ネックは少々細く左指の爪に少し障害ある私にはとても弾きやすい花子さんです。

    1. コメントいただきありがとうございます!
      70年代に製作されて、かつ状態も問題ない貴重な花子さんをお使いになられているんですね…!
      私の花子さんは1981年製なのですが、同じように楽器自体が奏者の力量を試しているような印象を受けています。絃楽器のイグチさんにお話しを伺った際に「1970年代から1980年前半の横内はとてもクオリティが高い」と仰られていたので、その時代の横内マンドリンの性格としても挙げられそうですね。

  2. 横内花子さんの追加拝見しました。実はつい先日、イグチさんのホームページを見て欲しいと思ってメール送ったら、売れましたと言われてがっかりしてました。
    私も1976年野口實を弾いてますが、いつか憧れの花子を弾きたいものだと思ってます!

    1. 岩田様
      コメントいただきありがとうございます。
      そうだったのですね…イグチさんのHPに記載されているものは、私が購入したものだと思います…
      何だか申し訳ない気持ちですが、岩田様もご自身にあった素敵な花子に出会えることを願っております。

      1976年の野口、羨ましいです!最近の野口とは少し違った、深みのあるサウンドが弾いていて気持ちがいいですよね。

  3. こんにちは。初めまして。
    横内さんの楽器を弾いたことがあり、余計なお世話と思いつつコメント失礼致します。
    音色の感想ですが、広く流通している落合や野口(大野)、宮野などとはかなり変わった独特の音色のように感じました。落合のような音の輪郭と、野口の大野モデルや宮野のようや響きの豊かさを両立しているように感じられます。また、見た目や名前の繊細そうなイメージに反して力強く、悪く言えば雑にガシャン!と響くような気がします。
    ここから先は私は詳しく無いので話半分に聞いて頂きたいのですが、川田さんや田鎖さんなどとまとめて「名古屋系」と一部では言われているそうで、確かにこれらの楽器は最初に挙げた工房と比べると、音色の系統が大きく異なっているように感じられます。

    1. コハダ様
      初めまして。コメントしていただきありがとうございます!
      おっしゃる通り、横内マンドリンは独特な音色が特徴ですね。
      落合のような音の輪郭、大野モデルや宮野マンドリンのような響きを両立している、という表現にとても納得します。
      ある意味、奏者のコンディションによって音色が激しく変わる楽器、というようにも思えます。
      (落合などは、奏者のコンディションに揺さぶられにくい、安定してクリアな日本的なマンドリンらしい音色がする、というように思っています)

      名古屋系と呼ばれるマンドリン(ないし、それら楽器を使用する奏者の求める音色)はコンクールでの評価が割れてしまう、というお話も聞いたことがあるので、
      ご指摘されているようにそれだけ音色の系統が大きく異なる、ということですかね…

  4. こんにちは。
    はじめまして。拝読させていただきました。
    知らない作家さんもいました。勉強になります。
    教えてくださり、ありがとうございます。
    横内さんは昔マンドリンコンクールで入選されていた方ですかね?
    横内さんで検索してこちらにたどり着きました。
    ちなみにうちのは落合カスタムです。
    米丸さんは落合(忠男さんの方)さんのお弟子さんで
    私のマンドリンは米丸さんに似ているそうです。

    私も米丸さんがご存命だったらお会いしたかったな。。。

    1. コメントいただきありがとうございます!
      (ご返信が遅れてしまい申し訳ございませんでした…)

      米丸さんのお話は私も初めてお聞きしました。こちらこそ勉強になります。
      私も現在は、ホール内のラベルがどこにも張られていない
      出所不明の落合SSを使用しております。
      米丸さんのエッセンスを取り入れた落合カスタム…!素晴らしい楽器をお持ちですね!
      機会があれば、是非一度お目にかかりたいです。

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管理人・ライター

坂口

2000年、北海道生まれ。

北海道大学入学後、北海道大学チルコロ・マンドリニスティコ「アウロラ」に入部したことをきっかけに、マンドリン、クラシック音楽を本格的に始めました。マンドリン、クラシックギターを吉住和倫に師事。

アウロラの第98代コンサートマスターとして、またマンドリンアンサンブル・リデアなどで活動後、現在は札幌市内のマンドリンオーケストラであるフィラルモニカ・マンドリーニ・アルバ・サッポロにて演奏しています。

マンドリンやギターのメディア運営を通じて、音楽の面白さを伝えていきます。

ライター

小森

2000年、静岡生まれ。

16歳でクラシックギターを始め、北海道大学入学後、北海道大学チルコロ・マンドリニスティコ「アウロラ」に入部。アウロラ98代ギタートップ。
クラシックギターを深澤太一氏、吉住和倫氏に師事。これまでに大萩康司氏、菅沼聖隆氏、小暮浩史氏のマスタークラスを受講。2020年北海道アマチュアギターコンペティション6位、2021年同大会5位。

マンドリンアンサンブル・リデアで活動後、フィラルモニカ・マンドリーニ・アルバ・サッポロにて演奏しています。